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太氣拳成道会 TAIKIKEN JOUDOUKAI

組み手(散手)SPARRING

太氣拳成道会における組み手稽古












組み手とは模擬実戦訓練としての自由攻防練習のことで、中国武術では散手(さんしゅ)とも呼ばれています。
動きや技を、実際のぶつかり合いである自由攻防の中で使用できるかを検証し、使いこなせるようになるための訓練として重要な意義があります。

太氣拳はその訓練体系の特異さも去ることながら、素面素手で行われる実戦さながらの組み手稽古で他の武道からも畏怖の念を持って知られていました。
しかし反面、その過激さが普及の妨げとなっていたのも事実です。

成道会では競技として普及している近代格闘技の長所を組み手稽古の中に取り入れ、そのリスクを軽減させることで、より多くの人材を育成することを試みています。

修得に時間を要する太氣拳と並行して、近代格闘技で行われている即効性の高い、標準的な打撃技術の修得を行ないます。

打撃クラスの6級までは、マスレベル(目慣らし)の約束組み手を経験して、実際の距離感やタイミングに慣れるための練習を重ねます。

打撃クラスの5級に昇級すると、ライトコンタクトによる組み手に参加できます。

2級に昇級すると、顔面にヘッドギアを着用した上での正式な組み手への参加が認められます。
この段階までが早くても1年くらいはかかります。

最終的に太氣拳本来の素面素手による組み手稽古は行ないません。

本人の体格、年齢によって、ライトコンタクトの組み手を主体に組み手稽古を進める場合もあります。

門下生は全員社会人であり、最低限の安全性の確保が必要であると考え、ある程度、実戦の模擬体験としての組み手の経験回数を重ねることを可能とするために、近代格闘技で行われているスパーリング(試合形式の実戦訓練)に近い方式を採用しています。

人と人が全力でぶつかり合う組み手稽古は、いかなる方式を採用してもそのリスクがゼロになることはありません。
しかし、ルールを取り決め、防具や安全具を利用することでそのリスクを大きく軽減させることが出来ます。
その結果、実技検証の手段としての組み手をこなす回数、頻度をアップさせることが出来る様になり、少しでも多くの人材を育成することが可能となると考えます。

組み手自体は単なる攻防優劣の比較ではなく、その中に太氣拳としての動きや内容が反映されているかどうかを検証していきます。
大会等に参加していく場合は、それに準じた組み手のプログラムを組んでいきます。


現代社会における太氣拳の可能性

王薌齋先生は晩年に入ってから、立禅を武術家ではない一般の人たちに指導して、当時の医学からは見放された様な重い症状で苦しんでいるの人たちの健康状態を回復せしめたと言われています。

実際に太氣拳には50歳、60歳になっても驚異的な動きや強さを示される先生方が多く存在します。
これは立禅をはじめとした各種訓練方法が健康の維持、回復に大変に有益な作用をもたらすことを示すものでもあり、それは健康法と言うよりも、もっと積極的な心身の強化法と言えます。

具体的には姿勢の保持力が強化されること等で、血液や脳脊髄液といった体液の循環が促進され、日常生活における身体への負担軽減がなされ、現代人の生活力を向上させてくれる可能性があります。

成道会ではその目的が健康のためといった場合や、武術としての動きを追求していくことを目的とする会員に対して、組み手を要求することはありません。

現代社会においては各人の目的に応じた武術追求のスタイルがあり、生涯に渡って取り組んでいくことによって、より充実した生活を送れることを目指すのも現代社会における武術の可能性であると考えます。

太氣拳成道会 事務局

〒819-0022
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TEL 092-883-1880